Stone Cameo Museum

History

Stone Cameo Museumの歴史

1976

Encounter
~Cameoとの出逢い~

株式会社古屋とドイツのカメオとの出逢いは1976年のこと。ジュエリーの街・甲府で1951年から宝飾業を営んでいた古屋健男は、新しい宝石を見つけるために訪れた世界の宝石が集積する街ドイツのイーダー・オーバーシュタイン市で、ストーンカメオの美しさと精巧さに魅了されました。
「素晴らしい技術が生み出す美しいカメオを日本に紹介し、後世に残していきたい」。
その想いを強く抱いた健男は、カメオ彫刻家に制作を依頼。ここから株式会社古屋のストーンカメオの歴史が始まりました。
1978

Idar₋Oberstein
~イーダー・オーバーシュタイン支社設立~

株式会社古屋は、健男の次男・古屋正司と三男・古屋仁司の兄弟に代替わりしましたが、健男の想いを継いだ兄弟のカメオに対する情熱はさらに高まり、本格的にストーンカメオを輸入しようと、2人はドイツに向かいました。
1978年にはイーダー・オーバーシュタイン市に支社を開設。当時専務取締役だった正司が同市に居を構え、3年間在住しカメオ彫刻家たちと信頼関係を築き、カメオへの造詣をさらに深めていきました。
代表取締役だった仁司は甲府で会社を守りながらカメオの輸入に力を注ぎ、カメオの美しさを多くの人に届けようと、全国の百貨店や小売店を通して販売を展開しました。
1981

Gerhard Schmidt
~偉大な彫刻家ゲルハルド・シュミット氏との出逢い~

カメオの輸入、販売に取り組むなかで、運命的な出来事がありました。イーダー・オーバーシュタイン市でカメオ彫刻家として活動していたゲルハルド・シュミット氏との出逢いです。
彼の手から生まれるカメオは繊細で奥行きがあり、とても独創的で、見る人の心を一瞬で捉えてしまう魅力がありました。その美しさに惚れ込んだ株式会社古屋は、さらなる可能性を確信しシュミット氏に専属彫刻家としての契約をオファー。正司、仁司の熱い想いが届きシュミット氏が快諾します。
間もなくして株式会社古屋はシュミット氏を日本に招きます。1981年のことでした。彼は古屋家の一角にアトリエを構え、京都など日本各地に出向いてはさまざまな日本文化に触れ、約9年にわたり仏像や建築物、風景などを作品にしました。
1985

Collection
~コレクションのスタート~

株式会社古屋が展開するストーンカメオは多くの人を魅了し、お客様は全国に広がっていきました。そのなかで古屋正司、仁司兄弟の「後世に素晴らしいカメオ作品、カメオ文化を残したい」という想いも一層高まります。
販売のためのカメオだけでなく、芸術作品としてのカメオコレクションを残していくことを決意し、兄弟で力を合わせながら大型作品やシリーズでの作品づくりなどに精力的に取り組み始めました。
2000

『Stone Cameo Museum』
~ミュージアムのオープン~

株式会社古屋がカメオと出逢ってから約20年、毎年新たな作品が加わり、複数のシリーズ作品が展示できるほどになりました。
収集したストーンカメオを見せてほしいという声もよく聞かれるようになり、2000年に本社2階を展示場に改装し、それまで集めてきたカメオコレクションの展示を開始しました。
見学の受け入れはカメオに興味のある方や特別なお客様など限定的でしたが、日本国内だけでなく、海外からも足を運ぶ人が増えていきました。
2020

New beginning
~新たなはじまり~

素晴らしいカメオの世界をより多くの方に見ていただきたいという想いから、2020年に『Stone Cameo Museum』の一般公開をスタートしました。
展示品は500点を超え、器の形状などの大きなものから小さなブローチまで、これだけの数のカメオを所蔵しているのは日本で唯一、世界でも群を抜くコレクションです。
貴重なカメオの数々を、多くの人に間近でゆっくりとご覧いただけるミュージアムとして、新たな一歩を踏み出しました。